SAPIO編集部に電凸したよ
漫画家の小林よしのり氏がSAPIO9月27日号の自著
「ゴー宣・暫」の中でネット保守との共闘を求めた。
以下要点抜粋
今のメディアにはもう何も期待できない。
わしは今までインターネットで保守を名のる者を批判してきたが、
あえてそのネットの者たちに共闘を求めたい。彼らに期待する。
わしの「ゴー宣」は、このとおり描いて発売まで3週間もかかる。
今後、講和条約第11条の件でデマを流している知識人がいたら
ただちにネットで攻撃してくれ。
わしはインターネットの使い方は不得手だ。どんなやり方があるのか知らんが、
東京裁判の呪縛から日本を解き放つために、ネットを最大限利用してくれ!
わしの力の限界を超えてくれ!
小林よしのり氏が「ゴー宣・暫」の中でネット保守との共闘を求める(2ch ニュース極東板)より引用
22:50頃に折り返しお電話いただき、担当のT氏と色々お話することができました。
電凸ですが文字起こしはしないと約束したので、以下書いてもいいですとお許しを得た範囲で要点をまとめて書きます。
当方が聞きたかったことは
「小林氏は『マンガ嫌韓流』について、当初はネット上のいい加減な情報をもとに書いた差別書籍であると認識されていたようだ。
しかし『マンガ嫌韓流』の最後尾には参考文献一覧がきちんと掲載されており、それら一次資料から逸脱した内容にはなっていない。そのことを伝える人がいままで小林事務所や編集部にいなかったのか?」
ということでした。
T氏と話していて分かったことは「小林事務所のことはわからないが、少なくともSAPIO編集部はネット事情に詳しい者は少ない」ということ。 もっとも新聞社・テレビ局・週刊誌等の報道機関ではなく編集中心だから致し方ないとも思いますけどね。
「ネットで保守的意見を唱える人にはSAPIOの愛読者も少なくないんですよ」と言ったらT氏、かなり驚いた様子でした。
小林氏宛の手紙は編集部にかなり来ているとのことですが、T氏いわく「小林さんは他で言われているのとはだいぶ違い、かなり柔軟にものを考える人です」とのこと。 どうも最近になって「嫌韓流は厳格なソース主義を基調とした本」と知ったようです。
そこで当方が「最新号でネット保守との共闘を呼びかけていますが、たしかにネットでも特に2chを見て罵詈雑言の類ばかり目につくのだと思いますけど、ある意味アナーキーゆえに勝敗を決するのは一次資料の質と量でして、それらで理論武装した層はかなり分厚いです。 小林氏の書籍をきっかけにサヨクを卒業した人も多く、事実誤認で小林氏と意識のラグが生まれているのなら大変不幸なことだと思います。ネット上で蓄積された資料や情報を小林氏に提供するのはご迷惑でしょうか?」旨を言ったところ「(小林氏は)大歓迎だと思います」とのことでした。
ただし、手紙が多いので、資料をドサリと送るのではなくポイントポイントを押さえた要約資料の形にしてくれると非常にありがたい、という注文をいただきました。 また「メールもありますが郵送のほうがありがたいです」とのことです。
以下はT氏と電話で話したことです。
・ネットで多く見られる保守系の意見は全般的に、「中韓はたとえいわゆるA級戦犯を分祀するどころか、靖国を取り壊そうが、天皇制を廃絶しようが、反日をやめることはないだろう」という醒めた意見が大勢を占める。 私個人もここ数年の中韓を継続的にウォッチするほど、この考えは確信に近づきつつある。 反日が自己目的化してしまえば、いくら同じ東アジアの構成国といえども最悪の仮想敵として見なさざるを得ない。
アジア主義といえども中韓の対日敵愾心はもはや米国の対日干渉の比ではなく、中韓朝をくくって『特定アジア』なる語が生まれ短期間で爆発的に普及したほどである。
・小林氏の反米保守論の評判が悪かった主要因は、上記の中韓の問題を軽視して対米離脱を訴えたことにより誤解を招いたことにある。 外国の軍隊が居座ることへの問題提起はよいとして、民族の誇りを強固にするだけで米・中・韓・露とのパワーバランスを一国でとることは不可能である。
自主防衛を達成するためには核・空母・原潜・ミサイル等を配備し徴兵制を敷く必要があると考えるが、反米で小林氏が恐らく共闘し転向させようと期待してきたサヨクは米国より日本が嫌いな連中である。 自主防衛体制に移行させるためには国内の反日サヨクを根絶し世論の対外的主体性を回復することが最低限の条件である。 サヨクが弱体化したというだけで、死滅していないのに反米を訴えたことが誤解につながったと私は考える。
つまり、日米同盟→自主防衛に移行させるまでのロードマップがあまりに楽観的すぎて支持されず、おまけに誤解された、というのが私の見解である。
・ネット上の保守系の主張にみられる日米同盟堅持論は積極的な親米感情というより消極的な親米感情にもとづくものである。 それは一言でいえば結局「中韓よりは米国のほうがマシ」ということに尽きる。 米国も内政干渉をしてきたが、米国は靖国に行くなと騒いだりはしない。 また過去には対日講和条約で放棄した小笠原・沖縄まで返還してくれた。 韓・露は放棄していない領土まで不法占拠している。 たしかに日本人の対米感情はマヒしていると思うが、これでは信頼度に大きな差がつくのもあたりまえである。
・ネット上の保守系論者は別に米国が唱える“大義”を鵜呑みにしているわけではなく、「中韓に対抗するには悔しいけど米国にケツを持ってもらうしかない。 そのためにはイラク戦争が怪しい動機によるものだとしても協力するしかない」という一種の消極感、屈辱感のようなものは共有していると感じる。 私個人は、イタリア統一のために当時のサルディニアが英仏の支持を得るためにクリミア戦争に参加したようなものだ、と受け止めている。
・小林氏の主張は「盲目的に親米になっていないか? 少なくとも盲目的に親米であってはならない」という形では浸透していると思う。 盲目的親米から戦略的親米に意識構造を変えた点では、やはり功績は大きいと思う。
・2chというところは罵詈雑言も少なくないのだが、一種アナーキーなゆえに一次資料の質量が決め手となる。 在日の強制連行は民団青年部の出版物により否定されており、私の場合はこの資料の存在を2chで知った。 これ以外にも元来の考えを否定する資料を2ch等で知り、中韓や在日に対する考えを変えざるを得なかった。
ちなみに宮台真司が江川達也との対談で「左翼はずっと『在日のほとんどは強制連行でやってきた』と嘘をついてきた。 本当は、内地で一旗あげるためにやって来た人々とその子孫が多い」と発言している。 これもネット上の動画で知った。
・『ネット右翼』には組織的実体がない。 先の終戦記念日のNHKの番組では50歳代まで靖国参拝賛成派が多数を占めた。 つまり雑多な草の根の声がアンチ中韓・アンチサヨクという共通項で一致しているだけである。 ただし、私は皮肉も込めて敢えて『ネット右翼』と名乗っている。
・小林氏の反米保守論について怒る層のあいだでも『靖国論』『いわゆるA級戦犯』への反発は存在しないといってよい。
・今週号の漫画は、まだ不信感を抱く者もいるが、概ね好意的に受け止められているといっていいと思う。 潔く考えを変えたことで「柔軟な思考の持ち主」「男を上げた」と言っている人もいる。
・匿名が主流であるのはマイノリティ・マフィアへの恐怖感が強いのも理由の一つだと思う。 在日・同和は保守系の権力に食い込み暴力団の一大勢力として影響力を行使し、さらに“弱者”としてサヨクの批判からは安全地帯に立ち、かつサヨクを動かす、と見られている。
アイヌ人・琉球人もサヨクからはマイノリティと言われているが、在日・同和のようにマイノリティ・マフィアを構成はしていない。 つまりマイノリティゆえの差別からマフィア的結社を必要悪的に生むしかないという在日・同和の主張は誤りであり、彼ら固有の問題である。 また悪事に染めない者も身内の掟に縛られるのか自浄作用を働かせない。 これが、在日・同和が全体論として批判される理由である。
またネットでの匿名主義は、小林氏の言う“同調圧力”への個々人によるレジスタンスの手段として有効に働いているので容認したほうがよいのではないか。 サヨクも匿名主義を批判するが、例えは悪いがボルシェヴィキの党員(レーニン・トロツキー・スターリン・モロトフ等)やチトー将軍も変名であり本名は別である。 思想は正反対だが一種のゲリラ戦である以上、名を伏せるほうが有利である。
?
実は長電話で雑談も交えたので、以上は抜粋です。 「ご意見は小林に伝えます」とおっしゃっていただきました。 ただ、以上の内容を改めて推敲・要約して小林氏宛てに投書しようと思っています。
当方も気になる点を要約資料にして郵送・提供することにします。 ただわたし個人ではどうしても偏りが出ます。 ですから、有志の方は小林氏に情報提供していただければな、と思います。
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これからは双方向性がたいせつになりますね。
小林よしのり氏の目の玉日記には、大量の歴史に関する資料が出ていたので、資料を送れば読んでくれそうです。自分も何か送ってみようと思います。
がんばってください!
読者に対して誤った情報を与え続けたままでかまわないという態度は”国賊”者だと思いますけど、違いますか?
サンフランシスコ平和条約第11条に関してはこちらを。
箸にも棒にもかからぬ愚論、「受諾したのは判決だけ」
http://d.hatena.ne.jp/Apeman/20060908
http://d.hatena.ne.jp/myhoney0079/20060906/p2#c
> 中・韓・露は放棄していない領土まで不法占拠している
たしかにそうだ。 ここで大きな差がついてしまってますよね。
作者さんに対しては、他の保守系知識人のようにネット上に気をとられすぎないでほしいという微妙な感情もあるんですけれどね。
独自路線を貫きつつも、少しだけ知っていてもらいたいというようなところです。
>名無し氏 at 09.09 02:16
ごめんなさい。 中国は不法占拠はしてないことに気がつきましたw 1971年から尖閣諸島の領有権を主張しだしていますが、日本が実効支配してました。 記事のほうを訂正しておきます。
小林氏はある本について、その本の中に挙げられている参考図書をチェックせず(というか参考図書の記述を見落とした?)に書評めいたことを書いていたようだ、というこのずいぶんお粗末な事態に驚かされました。
T氏が驚いたことに驚きました。
それにしても、こういう取材的電突は良いですね。読み応えがあります。
小林よしのりが麻生大臣がテレビで「日本は東京裁判を受け入れたんだから」という発言に怒った、という事だが、これはもちろん正しい。しかし宮崎哲弥が「小林よしのりが諸判決と言っている」という発言をした事を好意的に受け取ってるのは疑問だ。
確か私の知る限りでは宮崎哲弥は「諸判決~」という話を否定的に捉えていたはずだ。少なくとも宮崎哲弥が「日本は東京裁判を受け入れたわけではない!」と発言した事は今まで一度もないはず。また宮台真司も小林の靖国参拝に対する考えはブログで批判している。つまりM2コンビは小林とはかなり考え方が違う。というか逆といっても良いくらい。
それはそれとして私のネット右翼の主観をば。
ネット右翼ってのは組織的実体、というより実体そのものがないと思うのよ。
俺はネット右翼は芯のない肉体というか、レギオンのようなものなんだと思う。全にして個。個にして全。
思想を持って行動をすることはなく、指向をもって行動をしてるように見せてるという感じ。
通った後は残滓しか残らないけど、あまりにも広大ゆえに貴重なものも残る。
思想をちゃんと持てている人は持てているが故にそのレギオンには混ざれない。
出来ることはそれの指向を誘導させること。真に操るのは並大抵のことじゃ無理かと。
何が言いたいかというと、ネット右翼というより、ネットワーク上の声はいとも簡単に覆るという事です。
小沢とかの声が届かないのは現実味が感じられないからに過ぎない。
絵空事に渡せるほど、自分たちの命や財産は軽いものではないから。
でもそこに一抹の利や現実味が帯びればどうか。
ネットの情報は頼りにはなる。でもネットそのものを頼ってはいけない。
使い、使われる関係で抑えるべき。
そういったことを伝えていただければな、と思う私です。
日本のマスコミは、米中間選挙で「民主党有利」と報じている。
しかし過去2度の大統領選挙で、ブッシュらは電子式投票方式の不正操作で、事前の「民主党有利」の予想に反して、ブッシュの当選が決まったように、今回もまたブッシュら共和党は電子式投票で不正操作を図っている:
必見: http://tanakanews.com/g1103USelection.htm
だから結果として、今回もブッシュ共和党が勝利する可能性がある。
それは、過去2回の大統領選挙の不正操作によるブッシュ当選が事実上一種のクーデターだったように、今回も新たなクーデターになる可能性が大きい。そのあとは、新たな戦争だ。イランか朝鮮が戦術核攻撃されるだろう。
その前に、英国のTVドラマ「大統領の死」が予告したように、フリーメーソンのアジェンダ(計画表)に従って事が進められるのか?ブッシュが暗殺されて、チェイニーが大統領になって、第3次世界核大戦―「先制核ハルマゲドン」へ進むという計画だ。それは、フリーメーソンと米キリスト教福音派のネオファシスト的カルト「ネオコン」が目指す「ヨハネ黙示録」の実現だ。
米国へ選挙監視団を派遣するEUその他の国での動きもあるが、日本のマスコミは無批判な対米追従主義で、報道していない。「無冠の帝王」ジャーナリストの誇りは久しい以前から地に落ちている。
猛省を求める。
平和運動、民主団体、労組、NPOは、今が重要な分かれ道だと認識して、大キャンペーンを展開せよ。
こんなもんじゃないの?「批判してきたが、共闘を語る」ということも、普通は言わないでしょ。それにゴー宣は「一次報道」じゃないんだから。勘違いしなさんな。
そもそもさー、小林氏が批判したサヨク連中が、どれだけ、国益を損ねる間違いを吹聴して、論破されてもそれを未だに訂正していないか。
それを考えれば、サヨクやその支持者に、小林氏を批判する資格なんてないよね。そもそも「ゴーマニズム」で傲慢なのは当然という解釈に反論は全く存在しない。